日本の食糧自給率について

 

 
 

 
食料自給率の高い品目ベストテン









10

鶏卵

いも類(甘藷、馬鈴薯)
野菜 
きのこ類
動物油脂
牛乳及び乳製品
鶏肉
魚介類
100%
96%
95%
85%
 84%
 76%
 74%
 71%
 67%
66%
《平成10年度 農水省「食料需給表」より》
 

 ネギ、生しいたけ、畳表(イグサ)にセーフガード(緊急輸入制限)が暫定発動されてから1ヵ月。ウナギ、ワカメ、ニンニク、タオル、ネクタイ等続々同措置を求める品目があがっている昨今だが、どの品目に発動しようと、都合の良い一方向の産業鎖国≠して保護・救済することがセーフガードの目的ではない。産業構造の調整をするための猶予でしかないのである。
  しかし私たちが具体的な対策を施すことは不可能なので、とりあえず日本の品目別食糧自給率を見てみよう。
 日本の供給熱量自給率は現在ほぼ40%(昭和40年度は73%)。オーストラリア287%、カナダ152%、フランス139%、アメリカ132%(平成9年度)―日本の国産食料が危機に瀕していることは明らかである。農業発展途上国ではなく、後進国・・・・・。
 米(三位)だけなら、95%を国産で賄っているが、パンの原料となる小麦はたったの9%である。飼料穀物は輸入に頼らざるをえない状況ゆえに、穀物自給率全体では27%という低い数字だ。野菜(5位)もそれほど自給率が低いわけではない。しかし昭和44年度までは100%の自給を保ってきた品目である。耕地の狭い日本で飽食からくる消費量の増大、農業人口の減少となれば、輸入量増大となるのもいたしかたない。肉類もかつては100%に近い自給率だったが、食生活の変化で半分以上を輸入に頼っている。さらに野菜も肉も輸入品の方が安いのだから、外国産に手が伸びるのは自然のなりゆきというもの。といっても最近では、安全性を重視してどの食料もできれば国産を買いたいという消費者がいることも確か。信頼できる食料を安定自給できる農業充実国になれればいいのだが、問題は山積みで、しかも解決には時間がかかる。
それにしても100%自給とはいえ、鯨(1位)は滅多にお目にかかれやしない。食料優等生は、昔からほとんど価格も変わらず、自給率も高い鶏卵(2位)ぐらいか。ちなみに自給率の低い品目は大豆と植物油脂の3%である。

週刊文春 5月31日号41ページより